イルカの行動と意味


大海原を自由に泳ぐイルカ達は、様々な行動をしています。

その中でも特に、ドルフィンスイム中多く確認できる行動をご紹介します。

ドルフィンスイムへ行ったら、ぜひイルカ達の行動を観察してみましょう。

また新しい楽しみを見つけられるかもしれません。

 

ラビング


御蔵島のイルカがラビングしているのをドルフィンスイムで発見
バハマのドルフィンスイムで出会った親子イルカの写真

▲ラビングをしながら泳いでいくイルカ達(左:御蔵島、右:バハマ)

ラビングは英語のRubbing(こすること)から来ている言葉で、イルカ同士でのこすりあい、ふれあい行動です。

親しいイルカ同士でしているとされ、親子の間でも頻繁に行われます。
胸びれでのこすりあいは撫でているように見えて、とてもかわいらしくほほえましい行動です。
御蔵島ではこのラビングを右よりも左の胸びれでする方が断然多く確認されていて、イルカは左ききなのではという説も上がっています。

 

 

絡み合い


バハマの水底に集まるイルカの群れの写真
絡み合いをしているようなバハマのイルカ達の写真

▲オス同士が集まりぶつかり合っている様子

若いオス同士で確認される行動で、イルカ同志が体をぶつけ合ったり、くっつきあってグルグル回ったりと激しく泳ぎます。イルカの交尾の練習ではないかと言われている行動です。
イルカ達は夢中になっていることも多く、イルカにぶつかると危険です。絡み合い行動を見つけたら、むやみに近づかないように気を付けましょう。


休息


泳ぎながら休憩している御蔵島のイルカ写真
御蔵島のイルカとドルフィンスイム,イルカは休憩中

▲イルカがペースをかえずに素通りの時は、休憩していることが多い(御蔵島)

 

イルカは泳ぎながら眠ることができます。イルカは脳を半分ずつ休めることができ、起きている方の脳で呼吸をしたり泳いだり障害物を避けたりしています。
群れでゆっくりとペースを変えずに移動している時のイルカは大抵休息中で、このような時イルカが遊んでくれることはめったにありません。一見普通に泳いでいますので、私達ドルフィンスイマーにとっては眠っているのか起きているのか分かりづらいことがあります。
ドルフィンスイム中に休息しているイルカに出会った場合はむやみに追いかけずそっと見守り、起きている別の群れを探しましょう。


ベビーシッター


ドルフィンスイムの写真(親子イルカ)
ドルフィンスイムで出会った親子イルカの写真

▲一見親子のように見えるペアでも、実はベビーシッターかも(御蔵島)

御蔵島、利島などではイルカの個体識別がされています。

どのイルカが子供を産んだか、どのイルカがどのイルカと一緒だったかを確認することができ、その結果大人と子供のペアで泳いでいても決して親子同士だけではないことが分かってきました。つまり、イルカはベビーシッターをすることが分かっています。
個体識別本のいるかいないかなどでイルカの個体識別をしてみると、また新しい発見があるかもしれません。

 

威嚇


ドルフィンスイム中に出会った威嚇中のイルカ写真

▲目の前を横切ってきたイルカに対し口を開けて威嚇しているシーン(御蔵島)

イルカは、野生の動物です。時には機嫌が悪くなったり怒ったりする事もあります。
そういった場合には、こちらから正面に向かってきて口を開けたり歯をカチカチ鳴らしたりします。
(決して口を開けている時全て威嚇しているとは限りませんが、こちらに明らかに顔を向けている時は威嚇の可能性が大です)

イルカの行動を妨げることがあると、こういった威嚇行動をされてしまうことがあります。万が一威嚇されてしまった場合は、すぐに動きを止めて静かに見守りましょう。
イルカにも、様々な感情があります。決して怒らせることのないよう、思いやりのあるスイムを心掛けることが大切です。

 

 

イルカの捕食


トビウオを追いかけて捕食する御蔵島のイルカ写真
人の後ろのトビウオを狙う御蔵島のイルカ

▲人間の後ろに隠れているトビウオを狙うイルカ達(御蔵島)


イルカは歯クジラ類。つまり、イルカの口の中には歯があります。(絵本によくあるように、ヒゲクジラにはおなじみのひげがありますね)

イルカは食物を丸のみするため、この歯は噛み砕く為の歯ではなく、獲物を捕らえる為だけに使われています。

丸のみできるようなサイズで細長い魚(トビウオなどが代表的)、イカなどがイルカの好物とされていますが、時には岩の間や砂の中に隠れている魚やカニなどを掘り出して食べることもあるようです。実験ではエコロケーションで魚をしびれさせることができることも分かっており、実際の捕食で使っているかもしれません。

 

アイコンタクト


こちらを見てアイコンタクトする御蔵島のイルカ写真
アイコンタクトが好きな御蔵島のイルカ

▲こちらをじっと見つめてくるイルカ達(御蔵島)


イルカは、目と目で見つめあうアイコンタクトを好む傾向があります。
私達スイマーの前を泳ぎながらも、ちらりとこちらを見ていることもあります。特に御蔵島や利島にいるミナミハンドウイルカやバハマにいるハンドウイルカは、首をこちらに向けて見てくることも。

イルカに出会うことができたら、イルカの目をじっと見つめてみましょう。

イルカも、あなたを見つめ返してくれるかもしれません。

 

 

その他


海藻でキャッチボールする御蔵島のイルカとドルフィンスイム
ドルフィンスイム中に海藻でイルカとキャッチボール

▲海藻を持ってきたイルカとキャッチボール(御蔵島)

イルカはその他にも、様々な行動をしています。

海藻やゴミ(残念なことですが・・・見つけたら回収にご協力を!)をキャッチボールしたり、他の生き物を遊びで追いかけたり(ちょっとかわいそうですね・・・特にタコはよくターゲットにされますが、食べることはめったにないようです)、体を海藻や岩にこすりつけたりなど、おもしろい行動がたくさんあります。
イルカの行動をぜひじっくり観察してみましょう。

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